04/10/07
■ NGKG培地のコンタミネーション???
【質問】
 冷凍食品会社の細菌検査室で勤務しています。初歩的な質問になります。

 セレウス菌を培養するためのNGKG培地を自社で作成していますが, 試料液を塗沫していないのにセレウス菌の典型的なコロニーとピンク色のハローが出ていることがあります。割卵前の卵を0.1%のオスバンに30分間漬込み殺菌しています。1回に作る培地の量は2.7 リットル (1 リットルのフラスコに3本) です。卵は卵黄2個に滅菌リン酸緩衝液を加えて20%卵黄液になるように調整しています。一緒に卵黄加マンニット食塩培地を1 リットルのフラスコで5本作るため, 一度に20個くらいの卵を殺菌しています。卵の個数が多い場合は時間や濃度を増やしたほうがいいのでしょうか???

【回答】
「卵の個数が多い場合は時間や濃度を増やしたほうがいいのでしょうか???」という質問に対しては, 時間や濃度を増やさなくてもOKです。できれば, 消毒薬に浸漬する前に, 消毒用アルコ_ルなどで清拭し, 肉眼的にわかる汚れを取り除くことを薦めます (その時に, “卵のひび割れ”も良く確認ください)。回答者から御願いですが, 各段階の無菌操作をもう一度見なおしてください。また, コンタミネ_ションにより発育した「セレウス菌の典型的なコロニー」をグラム染色などで確認してください。不明な点がありましたら, 再度質問してください。

(日水製薬・小高 秀正)


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