■ 一般生菌数の検査と培地について | |
【質問】
私事で大変恐縮とは存じますが, 最近, 食品の微生物検査を担当することになり, 2件のことで少し悩んでいます。 (1) 標準寒天培地と生理食塩水 (35℃/2日間) を使って一般生菌数を調べていますが, 重層しても数個 (???) の“カビ”がシャーレ一杯に広がって正確に数えられません。どのようにすればよいのでしょうか??? 真菌 (ポテトデキストロール寒天培地) の検査においても同様に広がってしまいます。 (2) 一般生菌, 大腸菌群, 真菌と言った菌検査で使用する培地が“正常であるかどうか”を確認するには, どのような方法がよろしいのでしょうか??? お忙しいとは存じますが, 何卒宜しくお願いします。 【回答】
質問は, カビがシャーレ一杯に広がって正確に数えられないということですが, たとえカビが培地一面に増殖しても, 混釈して寒天中に増殖した一般生菌数はシャ_レの裏面から測定することが可能です。また, 培地が“正常であるかどうか”を確認するには, 微生物検査の初心者には極めて難しいと思いますので, 製造メ_カ_に各培地ロット毎の試験成績書を発行してもらい, それを信用してください。もし前任者がいないで, まったくの微生物初心者であれば, まず公的機関や学会などの微生物関係の講習会などへ参加し, 書籍で勉強することをお勧めします。回答者が懸念するのは, 微生物の基礎知識がなく“みようみまね”で微生物検査業務をすると, 事故に繋がる可能性があることです。 (日水製薬・小高 秀正) |