■ 試験培地による判定の差 | |
【質問】
食肉業界の品質管理室に勤めている●●と申します。寒天培地についてお聞きしたいことがあります。 弊社では自社製品を使用したコロッケを製造しています。現在, 細菌検査として, 一般生菌数 (標準寒天培地を使用), 大腸菌群・大腸菌 (ESコリマーク寒天培地を使用) を項目としていますが, 先日, 一般生菌数:10の6乗, 大腸菌群・大腸菌が添付した写真のように出ました。原因を探していくと, パン粉が同じような状況で検出され, 原因と考えられたのですが, パン粉製造メーカーに検査を依頼したところ,「一般生菌数は同じように10の6乗検出されたが, 大腸菌群・大腸菌は陰性」という報告が返ってきました。メーカー側の検査はデスオキシコレート寒天培地を使用しているとのこと・・・同じ検査でも, 培地によって大きな差があり過ぎるように思います。 (1)どうしてこのような差が出てくるのでしょうか。また,
お忙しい中申し訳ありませんが, 初心者のため, 細かく説明していただけると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。 【回答】
(2) 加工食品の大腸菌群の検査は食品衛生法の氷菓, 大腸菌は冷凍食品の検査法を参考にしてください。ただし, 質問者は品質管理として検査しているため, 大腸菌・大腸菌群検査において, 法律で定められた規格以上に厳しく社内基準を設定していると推測します。ですから, どの培地を使用し, 判定基準をどのようにするかは, 質問者個人の判断ではなく, 専門家の意見を参考にしながら会社として設定する必要があります。ちなみに, ESコリマーク寒天培地の使用方法では35〜37℃で20±2時間培養することになっています。 (日水製薬・小高 秀正)
(栄研器材・柳沼 健史)
|