05/06/30
■ 食品検査 (豆腐・油揚げ・コンニャク・ところてん) について
【質問】
 初めて質問させていただきます。大豆製品やこんにゃく類を製造している会社で品質管理を担当しております。質問がいくつかあるのですが・・・

(1) 豆腐・油揚げ・こんにゃく・ところてんについての細菌検査の項目は“一般生菌と大腸菌群以外には何が必要でしょうか”

(2) 上記の製品の細菌検査に“サルモネラ菌は必要でしょうか”。もし必要な場合は理由もお聞かせいただければと思います。

 初心者的な質問で大変恐縮ですが宜しくお願い致します。

【回答】
(1) 食品の中で厳しい規格基準が設けられている乳や冷凍食品でも, 一般生菌数と大腸菌群の試験だけが義務づけられています。ですから, 上記の製品に関しては一般生菌数と大腸菌群検査で十分だと思います。できれば, 一般生菌数として検査している時にコロニーが出現するはずですから, それらのコロニーがどんな細菌なのか調べておくとよいでしょう (補足ですが, 豆類や根菜類で問題になってくるのがBacillus属の菌です。この菌は芽胞を形成し, 加熱しても生残することがあります。Bacillus属の中で食中毒を起こす菌としてBacillus cereusセレウス菌が有名です)。

(2) サルモネラ菌の検査は, 上記の製品に関しては必要ないと思います。特定の食中毒の原因菌の検査よりも, 日常の衛生管理のほうが重要です。一般に製品中の一般生菌数を低く抑えるための衛生管理がしっかりしていれば, サルモネラ菌による食中毒は発生しないからです。加熱食品の場合には, 二次汚染をどのように防ぐかが大きな課題です。その対策としても, HACCPシステムの導入を勧めます。

(日水製薬・小高 秀正)


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