06/07/03
■ シリコ栓の使い方
【質問】
 はじめまして。私は食品会社の品質管理課に勤務しております。早速ですが, 衛生検査として一般細菌数, カビ酵母測定のため, 培地調整として市販粉末培地を溶解し, オートクレーブにかけております。容器として三角スラスコを使用しておりますが, オートクレーブにかける際はシリコ栓を使用しておりましたが, 先日培地メーカーさんから, シリコ栓自体を見たことがない。オートクレーブ滅菌ではアルミホイルを使用するのが普通という回答でした。昔の実験書には綿栓を使用している記述があったので, シリコ栓を使うのが妥当だと考えていたのですが間違っておりますでしょうか??? アルミホイルでよいのであれば, 具体的に方法をご教授いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。

【回答】
 質問には“シリコ栓”となっておりますが, “シリコン栓”のこと思いますので, 以下“シリコン栓”の名称で回答します。

 まず, 培地作成時にフラスコの栓にシリコン栓を使用することは間違いではありません。逆に最も推奨 (空気の流通が可能なため) される使い方です。培地メーカー担当者の方がシリコン栓自体を見たことがないという説明には培地メーカー担当者としての知識の欠落に驚きます。フラスコ栓の目的は高圧滅菌時に雑菌汚染, 滅菌中での水分混入を防ぐのが目的ですので, 密栓しない素材であればアルミホイルや他の素材栓でも代用できます。私の施設もアルミホイルは利用しています。フラスコ栓で注意することは完全に密封されるような素材を使用しないことです。このように密封すると, 滅菌時に栓が外れたり, 容器自体の内圧と外圧の差で破損することがあります。シリコン・パッキングを付けたスクリューキャップを滅菌する場合には, キャップを少し緩くしてから滅菌して下さい。

(琉球大学・仲宗根 勇)

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