06/08/10
■ 鍼灸整骨院で鍼を刺した
【質問】
 ■■と申します。鍼灸整骨院で働き始めた学生です。よろしくお願いします。

今日, 患者さんが使用した鍼が誤って指に当たりました。少し刺さりました。この程度でもウイルス肝炎などに感染するのでしょうか??? その患者さんはリウマチの患者さんです。ウイルス肝炎陽性かどうかはわかりません。

・鍼灸院で働くのなら, ウイルス肝炎ワクチンの接種をした方がいいのでしょうか??? 
・他に接種した方がいいワクチンなどあるのでしょうか???
・ウイルス肝炎は感染してからどのくらいの期間までワクチンの効果があるのですか???

基本的なことかもしれませんが, よろしくお願いします。

【回答】
 肝炎ウイルスに感染する可能性は0 (ゼロ) ではありません。患者さんを一度刺した鍼を自分に刺した場合, 肝炎ウイルスに感染するか否かは, いろいろな条件で変わります。患者さんの体液にどの程度の肝炎ウイルスがいたのか (そもそも, 患者さんが肝炎ウイルスに感染していたのかも含め), 患者さんの肝炎ウイルスの種類はなにか, 患者さんの体液が鍼にどの程度の量付着していたのか, 鍼をどの程度しっかりと自分に刺したのか等々・・・

・今回のような事例を経験したのですから, 肝炎ウイルス (B型肝炎ウイルス) のワクチン接種を勧めます。

・その他に接種した方がよいワクチンとしては, インフルエンザウイルスがあります。その他, 麻疹, 風疹, おたふく風邪, 水痘のワクチンがありますが, 子供の病気ですから, 自分が子供の頃に罹ったのか否か, まず調べてから考えましょう。

・感染してからワクチンをするのではなく, ワクチンをして感染を防ぐのです。(B型) 肝炎ウイルスの場合, ヒトそれぞれですが, ワクチンを接種してから相当期間 (年単位) で感染を防いでくれます。

(琉球大学・山根 誠久)


戻る