04/12/02
Streptococcus agalactiae について
【質問】
 こんにちは。臨床検査学を専攻している学生です。微生物学実習を行っているのですが, Streptococcus agalactiae の薬剤感受性試験で抵抗性と感受性を示す薬剤をそれぞれ教えてください。また, Streptococcus agalactiae がバシトラシン感受性テストに“感性”を示すことはありえますか??? お願いします。

【回答】
 回答をする前に, こちらから質問をいたします。臨床検査学を専攻している学生とのことですが, この件に関して微生物学の教科書で確認しましたか??? 微生物学を指導してくれている教官に質問してみましたか??? お返事をお待ちしています。もう少し自分で努力することを, まずお勧めします。

 Streptococcus agalactiaeはPCG (ペニシリンG), ABPC (アンピシリン), CEZ (セファゾリン)などのβ-ラクタム系薬, VCM (バンコマイシン)にはすべて感受性です。またGM (ゲンタマイシン), TOB (トブラマイシン), AMK (アミカシン)などのアミノグリコシド系薬には中間または耐性を示します。EM (エリスロマイシン)やCLDM (クリンダマイシン)耐性株は稀で, TC (テトラサイクリン)には耐性株が多いといわれています。最近ではキノロン耐性株も報告されています。

 バシトラシン感受性テストは, 本来S. pyogenesを鑑別するための検査法ですが, 稀に13 mm以上の菌発育阻止円を示す感受性株が認められます。したがってランスフィールドの血清型別による分類が並行して行われます。

(愛媛大学・村上 忍)

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