08/05/01, 05/02
■ 培地で異なる大腸菌群の判定
【質問】
 はじめまして。私は食品メーカーの品質管理を行っております。

 弊社では, 大腸菌群検査として「デソキシコーレイト寒天培地」と「XMG培地」を併用しておりますが, 先日「デソキシコーレイト寒天培地」では“陰性”, 「XMG培地」では赤黒い形状 (1 mm前後) の菌集落が5〜6個確認されました。なお, 検体はピスタチオ・ナッツを主原料とした加工食品です。

(1) この場合, 「大腸菌群は陰性」と判断したらよろしいのでしょうか??? それとも“陽性”と判断したらよろしいのでしょうか???

(2) どうしてこの様な結果が現れるのでしょうか???

よろしくお願い申し上げます。

【回答】
 検体がピスタチオ・ナッツで, XM-G培地で赤黒い形状の集落と言うことから推測して回答します。

(1)「大腸菌群は陰性」と判断してください。
(2) 真菌 (カビ) が増殖したと考えられます。赤は真菌のβ-ガラクトシダーゼにより, 培地中の酵素基質が分解されて赤くなり, さらに真菌集落自体の色 (黒) が着色して“赤黒い集落”が形成されたと推測されます。

(日水製薬・小高 秀正)


【質問者からのお礼】
 ご回答, ありがとうございました。


戻る