■ 培地の滅菌について | |
【質問】
培地の滅菌について, パッケージに「121℃で15分間, 蒸気滅菌する」とあります。「滅菌」されていることをBI (biological indicator, 1.3×106 colony forming units) を使用してバリデーションしたところ, 121℃15分間の滅菌ですべての死滅を確認しました。バリデーションをオーバーキルメソッドを採用した場合, 2倍の30分間が滅菌条件になります。30分間の蒸気滅菌した場合, 培地の性能は低下するのでしょうか。一般的に121℃で15分〜20分間, 蒸気滅菌しますが, 根拠があるのでしょうか。 【回答】
滅菌条件についての根拠と言うことですが,「121℃で15分間, 高圧蒸気滅菌する」ことについては, 培地滅菌に限定されていることではなく, 微生物の滅菌法から由来していると推測しています。国内の日本薬局方では「121℃で20分間」, 米国薬局方では「121℃で15分間」とされています。厳密には, 滅菌条件は滅菌する培地の量や状態 (予め加温溶解をするなど) により異なりますので, 質問者が実施されたようなバイオロジカルインジケーターを用いた条件設定 (バリデーション) の必要があります。通常の培地滅菌は, 能書記載方法 (121℃で15分間など) を最低条件として考え, 培地滅菌量などにより加減が必要になります。 (日水製薬・三品 正俊)
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