■ 培地性能試験について | |
【質問】
初めまして。医療機器製造メーカーの品質管理部署に勤務しています。医療機器をEOG滅菌し, 無菌性保証としてBI (バイオロジカルインジケーター) を使用しています。使用しているBIは, RAVEN社のBacillus atrophaeus ATCC9372です。自社で調製した培地にて試験を実施するのですが, 液体培地のSCD培地 (日水製薬社製のSCDブイヨン) を使用しています。また, 通常のモニタリングに使用するSCD寒天培地 (栄研化学社製のSCD寒天培地) を使用しています。中途入社なので経緯が分からないのですが, 我が社では昔からBI試験用のSCD液体培地の培地性能試験にはBacillus atrophaeus ATCC9372, SCD寒天培地にはBacillus subtilis ATCC6633を使用しています。日本薬局方 微生物限度試験法においてBacillus subtilis ATCC6633はSCD液体 (寒天) 培地共に使用できると思うのですが, そこで質問です: ・質問1
・質問2
・質問3
以上, 分かりにくくて申し訳ございませんが宜しくお願いいたします。 【回答】
質問2については、Bacillus subtilis ATCC6633を培地性能試験に用いた方が日本を含む各国薬局法に示された方法と整合性がとれます。 質問3の「Bacillus subtilis例えば、・・・」とあるのは、ATCC(American Type Culture Collection:米国)、NCIMB(National Collection of Industrial and Marine Bacteria:英国)、CIP(Institut Pasteur Collection:フランス)、NBRC(NITE Biological Resource Center:日本)のようなアルファベットは菌株保存機関の略称です。例えば、ATCC6633, NCIMB 8054, CIP52.62,NBRC3134は同一株です。Bacillus atrophaeus はBacillus subtilisと分類学上違いますので、日本薬局方に示しているBacillus subtilisは1菌種と考えることができます。 (日水製薬・小高 秀正) |