|
【質問】
お世話になります。食品会社の品質管理に所属している者です。
大腸菌の定性検査でBGLB培地で培養した後に擬陽性だった場合にブルーライト培地の培養を行っています。このブルーライト培地ですが,
調製を加温溶解後に試験管に分注し, オートクレーブをかけています。オートクレーブ後の培地でたまに,
既に, 薄いのですが青色をしている培地があります。原因として何が考えられるでしょうか???
要因かどうかはわかりませんが, 器具の洗浄後のすすぎが足りないのではということで,
すすぎを今まで以上に行うようにしています。器具の洗浄は「低泡性非イオン界面活性剤,
無機ビルダー剤」を主成分とする超音波洗浄用の洗剤で超音波洗浄しています。
よくわからない文章になってしまい申し訳ございません。宜しくお願いいたします。
【回答】
ブルーライト培地を使用していただき, 開発者としては有り難く思います。培地名の“ブルーライト”は大腸菌群が存在する場合は青色
(ブルー) になり, 大腸菌が存在する場合はUV照射下で蛍光 (ライト) を発することに由来します。本題ですが,「オートクレーブ後の培地でたまに,
既に, 薄いのですが青色をしている培地がある」とのことですが, 考えられるのは,
加温されている時間が長いことや, 顆粒培地の保管状態が悪い (高温多湿) などが推測できます。いずれも,
X-GALがダメージし, さらにオートクレーブ滅菌の熱によりX-GALの分解が進んだためだと考えられます。また,
質問者の推測通り, 器具に微生物の死骸が付着して, その微生物に含まれるβガラクトシダーゼが僅かに残存している可能性も否定できません。大腸菌群の判定には影響しない
(大腸菌群が存在すれば旺盛な発育と明確な青色になる) と思いますが, 薄い青色に着色した培地は使わないようにしてください。
|戻る|
|