08/03/31
■ コントロールサーベイで不可の評価
【質問】
 食品会社の品質管理課に所属しております。

 この度, コントロールサーベイにて評価結果が戻ってまいりました。Spc, ECG, ECは良かったのですが, “黄色ブドウ球菌のみ不可”になりました。昨年も同様の結果です (基準よりも数がとても低い)。希釈も同じものを使用しているので, どうしてこのような結果になるのかわかりません。使用培地に問題があるのか, 培地の作製方法 (粉末培地をオートクレーブで滅菌後, 卵黄液を混ぜる) に問題があるのか, または技術的に問題があるのか・・・

アドバイスを宜しくお願い致します。

【回答】
“SPC”は標準寒天培地で混釈培養, ECG (大腸菌群ですか?) とEC (大腸菌ですか?) はデスオキシコレート寒天培地やその他の酵素基質培地などで混釈培養, 黄色ブドウ球菌は“平板塗抹培養”だと思いますが, 質問者は培地の作製方法のみ記載していて, 実際の検査方法が記載されていません。混釈培養と平板塗沫培養の違いが結果に影響していると想像します。黄色ブドウ球菌を平板塗沫培養で検査する時は, 培地を作製した後, 培地表面を乾燥させることが重要です。また, ピペット操作で0.1 mlを平板培地上に接種し, コンラージ棒で均一に平板培地全面に塗抹する (習熟したテクニックがいります) ことが重要です。一連の操作を再確認してください。

(日水製薬・小高 秀正)


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