■ 大腸菌検査での“完全試験” | |
【質問】
はじめまして。●●県にて製塩業を行っております◆◆の○○と申します。 塩以外に, 観光施設にて食品類の製造販売を行っておりまして, 大腸菌の検査についてご質問させていただきたいと思い, メールしました。 大腸菌の推定試験の後に, 確定検査としてEMB培地にて確定検査を行い, 完全試験を行うという流れを勉強したのですが, 確定検査にて「陽性」と判断された場合は, “完全試験”まで行う必要はないのでしょうか。 また, “完全試験”を行う理由などもお教えいただきたく, どうぞよろしくお願い申し上げます。 【回答】
推定試験, 確定試験, 完全試験と分かれている理由は, 検査精度を上げると共に, 早い段階で食品中に含まれる“大腸菌群の有無”を推測するためと考えられます。食品の製造をされているということから, 大腸菌群確定「陽性」の場合には食品を出荷できなくなることが考えられます。しかし, 確定試験が正しくなく, 完全試験で“大腸菌群ではない”と判断できた場合には出荷できます。回答者の考えは, 確定試験陽性・陰性の有無に拘らず, 確認のために完全試験を実施します。経済的損失を考えた場合, 完全試験にかかる3日間のロスのほうが損失は少ないのではないでしょうか。 また, 完全試験を行う理由は, 上述の如く, “確定試験の結果が100%正しいとは言い切れない”ためです。そのために, 確定試験「陰性」(定型的集落がない) の時でも, 完全試験まで行うように「食品衛生法」には記載されています。 (日水製薬・小高 秀正)
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