07/12/13
■ EG寒天培地に添加するL-cystine
【質問】
 私は■■と申します。食品製造メーカーで研究開発に従事しています。腸内細菌の培養を行うために非選択培地である“EG寒天培地”を使用したいと思っています。かつては, 市販の調製培地が販売されていたようですが, 現在は販売されていないようです。そこで, 実験書に記載されている組成を参考に培地を調製しようと思っています。 ひとつ, 質問があります。

 光岡知足編「プロバイオティクス・プレバイオティクス・バイオジェニックス」72頁 (日本ビフィズス菌センター発行, 2006) に「L-cystine (あらかじめ少量の1/10N HClで溶解して添加)」と記載されています。実際にL-cystine 0.2 gを1/10N HClを用いて溶解を試みました。この時の1/10N HClの量は2 mlです。しかしながら, 白濁するだけで溶解しません。これより多い量のHClを加えても溶解しません。少量と記載されていますが, 1/10N HClはどれくらいの量で溶解が必要ですか。

【回答】
 EG寒天培地にL-cystineを添加する方法は, 0.2 gramのL-cystineを1Nの塩酸50 mlに加えて撹拌します。そうするとL-cystineはきれいに溶けます。1 literのEG培地を作成する場合, 水は950 mlにします。各成分を混合した後, 培地のpHを7.6〜7.8に調整します。

〔参考サイト〕
http://www.jcm.riken.jp/cgi-bin/jcm/jcm_grmd?GRMD=14&MD_NAME=

(テクスルガ・ラボ・立里 臨)

【質問者からのお礼】
 ありがとうございました。早速, 0.2 gramのL-cystineを1Nの塩酸 50 mlに加えて撹拌してみたところ, 溶解を確認しました。


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