08/08/05
■ 発酵製品の大腸菌群検査
【質問】
 初めてメールさせていただきます。私は●●株式会社 (乳製品製造) で品質管理を担当しております■■と申します。ヨーグルトなどの発酵製品の大腸菌群の検査について質問させていただきます。

 私共の検査では, デソキシコレート寒天培地を用いて大腸菌群の判定をしておりますが, 発酵製品の出す酸と培地が反応して鮮紅色を示してしまう部分があり, 判定に迷うことがあります。またペトリフィルムを用いた検査でも, pHが低い (酸性) ため, 全体が変色してしまいきちんと判定ができません。ペトリフィルムの説明書には1NのNaOHを用いて, 検体のpHを6.5〜7.5に調整することとあるため, 調整を行ったこともありましたが, かなりの量のNaOHを使用しなければならず, あまり現実的な方法ではないように思われました。何か他に良い調整方法はありますでしょうか???

 発酵製品の大腸菌群判定に有効な検査方法などがありましたらお教えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【回答】
 発酵乳および乳酸菌飲料の大腸菌群検査における試料は, 検体10 gを生理食塩水90 mLと混合し, その1 mLを培地に接種します。充分に生理食塩水で希釈することで, 培地への影響は少ないと考えます。一般的に, 検体からの影響が大きい検体を培地に接種する場合には, 影響が出ない量まで希釈して培地に接種します。ただし, 検査する検体の量が少なくなるため, シャーレの枚数が多く必要になります。

(栄研化学・柳沼 健史)


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