09/03/31
■ 白衣へのアルコール噴霧
【質問】
 いつもお世話になります。

 院内で感染対策委員をしております。そこで, “白衣のアルコール噴霧”は効果がないのでしょうかという質問がありました。文献には効果がないということでしたので, その旨を伝えたのですが, 理学療法士から「患者さん毎に予防衣を変えることは難しいし, 白衣を毎日洗濯することができないので, 効果がなくても噴霧をしてしまう」との回答でした。看護師にも同様な意見の方もあります。他の病院では, どのように感染対策を行なっているのでしょうか。効果がなくても, 何もしないより噴霧した方がいいのでしょうか。

 基本的な質問で申し訳ないのですが, 教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。

【回答】
 アルコール噴霧は感染対策に効果的でないことはご存知の通りです。さらに, 噴霧することによって, 職員はアルコール消毒を吸入または目に浴びるなどの問題があります。また, 引火性もある為, 当院では「白衣へのアルコール噴霧」を行っていません。

 当院の状況としては, 従事者がリハビリ前後で手洗いを実施するなどの標準予防対策を取っています。経路別予防対策が必要な患者に対しては, 病室でのリハビリを行い, 防護具の装着をおこなっています。MRSAなど保菌状態で検出部位を覆える場合はリハビリ室で実施していますが, 特に濃厚接触する可能性がある場合はガウンの着用を行っています。

(愛媛大学・中野 夏代)


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