07/12/04
07/12/11
■ 院内感染モニタリングと“CNS-MRS”
【質問】
 100床の病院に勤めている臨床検査技師です。

 週間感染報告として, MRSA・多剤耐性緑膿菌・結核・HIVの報告を現在行っています。この中に“CNS-MRS”を入れるべきかということを看護師より話がありました。CNSは常在菌が多く, 感染報告としてあげる必要はないようにも思いましたが, 耐性菌・・・となるとどうなのかと思い, 質問箱に投書しました。

 また, 週間感染報告として, どのようなものを病院として把握 (報告) するべきなのか, 教えてください。勉強不足で申し訳ありませんが, よろしくお願いいたします。

【回答】
 病院感染対策として耐性菌サーベイランスが行われており, MRSA, PRSP, MDRP, ESBLs, BLNARなどの週間感染情報が検査室から提供されていますが, 質問の“CNS-MRS”は, 病原性の面から報告対象からは除外されています。しかし, 血液や髄液などの無菌検体やCVCカテーテルからの検出については注意をしています。特にこういった部位からの検出がないようであれば, 必ずしも週間感染情報としては必要だとは思いません。自施設の現状を確認し, 施設内で検討しては如何でしょうか。当院ではMRSA, MDRP, PRSP (行政への基幹定点), ESBLs, BLNAR, メタロ-β-ラクタマーゼ, 緑膿菌, セラチア, エンテロバクター, クロストリジウム・ディフィシルを報告の対象としています。

(愛媛大学・中野 夏代)


【質問者からのお礼】
 お忙しいところ回答くださり, ありがとうございました。委員会にて, 週間報告の内容検討を含め, 話し合いたいと思います。


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