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【質問】
いつも参考にさせていただいています。
現在, 委託先の製品検査を実施しているのですが, “一般生菌数よりも大腸菌群の方が多い”,
もしくは同じような数値の結果が毎回続いています (数値は, 1.0×10の2乗〜5乗)。大腸菌群の検査はデソキシコレート培地でしか検査が出来ないのですが,
原因がつかめず困っています。委託先の工場内などを拭き取り検査しても, ひどく汚染されているところは見当たりませんでした。大腸菌群の方が1オーダーも多くなることは,
何が原因してくるのでしょうか??? 同じ日に弊社の製品も検査していますが, 毎回
(このような結果が) 出てくるのは委託先の製品のみです。(従って) 検査自体のコンタミとは考えにくいと思います。
【回答】
質問の内容からは, 正確な回答は書けませんが, 参考にしてください。デソキシコレート培地による大腸菌群検査では,
赤いコロニーを数えるのが基本ですが, 製品の残さが色素を吸着して赤色コロニーに間違えることがあります
(この場合, 非常に小さな点として認識できます)。また, 本当に大腸菌群であれば,
密集していても, 最低0.5 mm位以上のコロニーを形成します。一般生菌数は標準寒天培地で測定します。多くのコロニーは白色やクリーム色で,
注意深く測定しないと製品の残さと間違えたり, 見落とす可能性があります。質問者の検査方法が正しく行われていると仮定したら,
デソキシコレート培地と標準寒天培地の組成の違いから, 乳糖や胆汁酸要求性のある微生物がいると考えられます。いずれにしても,
その微生物らしきコロニーを釣菌して, 標準寒天培地とデソキシコレート培地に接種して発育するか否か確認してみてください。
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