07/12/19
■ 混釈培養の寒天培地表面に発育した菌はコンタミ???
【質問】
 こんにちは。HPをいつも参考にさせていたいております。食品製造工場で品質管理を担当しております■■と申します。まだ, 食品微生物検査を行い始めて間もないので, 日々の業務で分からない点があり, メールさせていただきます。

 食品に含まれる一般生菌の検査で, 標準寒天培地に試料を混釈させて培養しております。培養したシャーレを上司に見せたところ, 「表面に菌が生えるのは無菌操作が出来ていないからだ」・・・っと指摘を受けました。しかし, 私の考えでは, (1) 培地の中にいた菌が表面にあがって (さがって) きているのではないか, (2) 混釈をしていても, 培養開始前から表面にいた菌が表面で培養されてしまうこともあるのではないかなど, 操作上のコンタミ以外にも理由があるのではないかと疑問が浮かんでおります。(混釈培養で寒天培地の) 表面に生える菌は, 上司の言うようにコンタミなのか, それ以外に考えられる理由がございましたら教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

【回答】
 質問者がしっかりした適正な無菌操作ができることを前提に回答します。

 混釈培養でも, 寒天表面に菌の発育を認めます。ただし, 寒天培地中にも表面に発育している菌数以上に菌発育を認めることができる筈です。寒天培地の表面のみに菌の発育を認めて, 寒天培地中には菌の発育を認めない場合は, コンタミネーションの可能性が高いと考えられます。

(日水製薬・小高 秀正)

【質問者からのお礼】
 ありがとうございました。寒天内にも菌が発育していましたが, コンタミの可能性が無いわけでもないので, これからも検査精度を上げるように努力していきたいと思います。ありがとうございました。


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