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【質問】
培地の作成方法について教えてください。私は, 梅干製造業の研究室で品質管理を行なっています。
現在は, 従来より行なわれてきた, 標準寒天培地の平板に0.5 ml撒いて,
“平板培養”をしております。しかし, 梅干ではほとんどの場合, 酵母菌が増殖できるだけなので,
クロラムフェニコール入りのPDAで酵母菌を検査するようにしようと思います。この際,
“酵母菌にとっては混釈培養が良いのか, 平板培養がよいのか”迷っています。ルーチンワークに使用するので,
なるべく早く結果がわかるほうが良いのですが, どちらがよいでしょうか。
【回答】
平板培養をお勧めします。酵母は空気存在下で旺盛な発育をするためです。余談ですが,
回答者らが開発したコンパクトドライYMはFDA BAM法のDRBC (Dichloran Rose
Bengal Chloramphenicol) 寒天培地の平板塗抹法と比較して良好な結果を得ています(Kodaka
H. et al.: Comparison of the Compact Dry YM with the FDA BAM Method for
Enumeration of Yeasts and Molds in Fruit-Based Products. J. AOAC INTERNATIONAL,
89(1): 127〜138, 2006.)。コンパクトドライYMを使いますと, 平板塗抹操作が省略でき,
なおかつ発色基質によりコロニーの確認が容易です。
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