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【質問】
調味料メーカーの検査部門のものです。
NGKG培地にBacillus cereusのような白色コロニーで, 培地周辺が赤色ですが,
ハロが透明な (透けて奥が見える) コロニーがまれに見られます。レシチンを分解していると思うのですが,
これはB. cereusと同定していいのでしょうか??? (B. cereusの卵黄反応とみなしてよいのでしょうか???)
回答をよろしくお願い致します。
【回答】
NGKG培地にセレウス菌が発育すると, 栄養源としてグリシンを利用し, 培地をアルカリ化するためpH指示薬のフェノールレッドにより培地周辺を赤色化するとともに卵黄反応
(レシチナーゼ) により混濁が見られます。この混濁は, 卵黄液からの脂肪成分の遊離によるものと考えられています。透明なハローを示す菌はNGKG培地の判定基準からは“セレウス菌とは判定できない”と考えます。さらなる精査を考えるのであれば,
分離培地での外観所見による推定同定でなく, 生化学的性状試験法などによる同定あるいは外部施設への同定依頼を勧めます。
(日水製薬・三品 正俊)
【質問者からのお礼】
丁寧な回答をありがとうございました。顕微鏡では幅1.2μm以上の大型バチルスであった為,
判断に困っていたところです。当社で生化学的性状試験で確認したいと思います。もし,
このようになる菌をご存知であれば教えていただきたく思います。本当にありがとうございました。
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