■ 乳糖ブイヨン培地での検査方法 | |
【質問】
はじめまして。清涼飲料水を製造している●●の品質保証部に所属しております。 乳糖ブイヨン培地にて, 10 ml, 1 ml, 0.1 mlの3種類の濃度 (培地量 or 試料量???) で検査する理由は何故なのでしょうか。 また, 例えば1 ml試験で陽性反応があり, 10 ml, 0.1 mlで陰性というようなことが発生する場合はあるのでしょうか。判断基準について教えて頂きたく願います。 【回答】
清涼飲料水には果実飲料, コーヒー飲料など多くの種類があり, 含まれる成分もさまざまです。果実飲料などのpHの低いものはそれによって大腸菌群の増殖が抑えられ, また乳糖ブイヨンの色調にも影響を及ぼします。他にも大腸菌群の増殖や乳糖ブイヨンの性能に影響を及ぼす成分が含まれているかもしれません。そこで菌量は減少しますが, 試料に含まれる成分の影響を減らすために試料量を減らして培地に接種するという方法になっているものと思います。10 mlでは菌量が多くても清涼飲料水の成分の影響で増殖できず, 0.1 mlでは菌量が少なすぎて検出されない。1 mlで成分の影響をあまり受けずに, 菌量も検出される程度という場合, 1 mlのみ推定陽性ということが起こりえます。従って, いずれの試料量でも推定陽性となった発酵管があれば確認を行い, どれか1本でも陽性と確認できれば, その試料は陽性であると判定します。逆に, すべての発酵管で陰性の場合に陰性と判定します。 (日本水産・植野 理恵)
【回答】
(日本水産・植野 理恵)
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