08/06/22
■ QFT (クオンティフェロン) 陽性職員の就業
【質問】
 QFT陽性の職員がでました。そのままし仕事を続けてもいいのでしょうか???

【回答】
 QFT検査を行った目的や被検者の背景が不明ですので, 被検者を医療従事者とみなし, いくつかの状況を仮定してみます。

(1)入職時の健康診断にてQFTが陽性の場合 (過去にQFTを行ったことがない, または結果が分からない)。まず, 現在発病していないか否かを精査し, 発病が否定されれば, 年齢, 過去の結核患者との接触状況等を考慮し, 必要に応じて化学予防 (潜在性結核感染症の治療) を行います。入職時のQFT検査で陽性の人については, 最近の感染による陽性を意味しているとは言えませんが, 医療従事者という「発病すれば周りに影響の大きい職種」であることをかんがみて, 潜在性結核感染症の治療を受けることが勧められています (クォンティフェロンTB-2Gの使用指針, 2006年5月より引用)

(2) 入職時の健康診断でQFTのベースラインが, 陰性の者に対して行った定期健康診断において, 陽性であった場合。(1) と同様に発病の有無を精査し, 発病が否定されれば, 必要に応じて潜在性結核感染症の治療を行います。

(3) QFTのベースラインが, 陰性の者が不用意に結核患者と接触した時に行った健康診断 (接触者健診) において, 陽性であった場合。(1) と同様に発病の有無を精査し, 発病が否定されれば, 必要に応じて潜在性結核感染症の治療を行います。

 結論として, いずれの場合でも, まず精密検査にて発病の有無を確認し, その結果に応じて結核症の治療、入院等を考慮します。

(日本ビーシージー製造・山崎 文子)


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