09/08/20
■ 緑膿菌の測定方法について
【質問】
 お世話になっております。

 これまで品質管理の一環として, 一般生菌および大腸菌群の試験を行っておりますが, 今後, ミネラルウォーターおよび原水の緑膿菌を測定することになりそうです。

(1) 衛生検査指針によると,「検体をアスパラギンブイヨンに接種後, 24時間後に混濁の有無と長波長 (365 nm) 紫外線照射下で蛍光を発するか否かを観察する」とありますが, この紫外線ランプは, “クリーンベンチ内の殺菌灯”でもいいのでしょうか。

(2) また, ミネラルウォーター (未殺菌または未除菌) と原水で, 検査の手順が異なる理由は何なのでしょうか。

ご教授いただけると幸いです。

【回答】
(1) 緑膿菌の蛍光色素 (ピオベルジン/フルオレシン) は長波長 (365 nm) の紫外線灯の照射下で緑黄色を発します。クリーンベンチ内の殺菌灯は波長260 nmで, 緑膿菌の蛍光色素を感知しないので, 緑膿菌の色素の検出には不適切です。

(2) ご指摘のとおり, 「食品衛生検査指針」ではミネラルウォーター (未殺菌または未除菌) と原水の緑膿菌の検査手順が異なります。検査指針によると昭和61年度の規格基準改正により, ミネラルウォーター類およびミネラルウォーター類の製造に用いる原水についてそれぞれ検査法が指定されたとありますが, 検査指針はその検査法について解説されるのみで, 異なる検査手順が定められた理由は回答者にもわかりません。

(テクノスルガ・ラボ 立里 臨)


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