■ 新型インフルエンザ廃棄物の処理 | |
【質問】
小病院の検査技師です。新型インフルエンザの医療体制ガイドラインによりますと, まん延期にはすべての医療機関において患者を受け入れることとなっております。その場合, 迅速検査時に使用しためん棒の検体や試薬などの処理はどうすればよいでしょうか。 『廃棄物処理における新型インフルエンザ対策ガイドライン』によると, 廃棄物は密封しておけば感染することはないから, 季節性インフルエンザ時と同等処理のように読めたもので・・・BSL−2対応と聞いていたので, 次亜塩素酸ナトリウムに浸漬してから廃棄しなければいけないのかと思っていたのですが・・・ 患者受け入れ前に確認しておきたい事項でありましたので, お手数ではありますがお教え下さい。 【回答】
一方, 環境省の「廃棄物処理における新型インフルエンザ対策ガイドライン」では,「廃棄物に付着した通常のインフルエンザウイルスは, 数分間から長くても数十時間内に感染力を失うと考えられるほか, 容器や袋による密封や手袋の着用等により, 廃棄物から人への接触感染を防止することができると考えられる。新型インフルエンザウイルスも, インフルエンザウイルスの一種であることを踏まえれば, 廃棄物の適正処理の観点からは, 通常のインフルエンザに係る廃棄物の処理と同程度の取扱いで十分と考えられる」としています。ただし, これは廃棄物処理にかかわる人向けのガイドラインですので, 廃棄物を出す検査室とは若干立場が異なります。現時点で, 検査後の器材, 検体の扱いをどこまで厳密にするか決まった回答はないと思いますが, 個人的には, 次亜塩素酸ナトリウムに浸漬してから廃棄すれば万全, 実際は通常の検体と同様に適切に処理することで問題ないように思います。 (虎の門病院・米山 彰子)
【質問者からのお礼】
お忙しい中, 大変ご丁寧に回答して頂きましてありがとうございました。感染拡大している地域では, 想像以上に患者が急増するような話も聞き及びますので院内感染起こさぬよう, 冷静に対処していきたいと思います。 |