07/08/09
■ TCBS寒天培地の加温溶解
【質問】
 私は海洋性の発光細菌を獲得するために, 海洋性の魚より菌を単離しています。その研究過程においてVibrio属を単離したいと思い, TCBS培地を購入したのですが, 使用法のところに「滅菌することなく加温溶解する」と書いてありました。いったい“加温溶解”というものが何度くらいで行い, どれくらいの時間行うのかということが分かりません。お教えいただけますでしょうか???

【回答】
 寒天培地で「滅菌することなく加温溶解する」という場合には, 通常100℃で15分から30分程度加温して溶解します。具体的には100℃の条件は蒸し器などを利用します。時間に関しては調製培地量に比例しますので, 15分から最大30分を目安に, 時々培地を静かに攪拌し, 培地が完全に溶解していることを確認して下さい。過度の加温は, 100℃といえども選択性, 発育性のバランスを崩し, 本来の培地性能を示さなくなることもありますので注意下さい。

(日水製薬・三品 正俊)


戻る