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【質問】
梅干を製造している会社の品質管理を担当しています。 弊社では, 従来から“リンス法”として,
滅菌水: サンプル = 1: 1で, 手で振動した液の菌数を測定しています。梅の実の表面菌を測定するつもりのようですが,
私はストマックしたほうが有効だと思うのですが, 如何でしょうか。
また, 以前の「質問箱」に, “生理食塩水のほうが滅菌水よりも菌体を損傷せずに生きた状態に保つ”とありましたが,
梅干のように塩分のあるものではいかがでしょうか??? やはり生理食塩水のほうが有効でしょうか。よろしく御願いいたします。
【回答】
回答者も, いろいろサンプル調製のやり方を検討していますが, 検体によりますが,
“ストマッカーよりもリンスの方が微生物の回収がよいものがあります”。梅干も,
リンスの方がよいと思います。ストマッカ_ですと, 梅干の種が堅いため, ストマッカ_袋に穴があく危険性があります。また,
回答者の経験から (10年以上も前のことです), 梅干のクレ_ムの多くが梅干表面に繁殖した酵母だったと記憶しています。梅干のような塩分を多く含む食品でも,
微生物検査時に使用する希釈液は, 滅菌水より生理食塩水の方がよいと思います。しかし,
梅干の特性 (高塩, 酸性) から考えて, その条件で生育し, 梅干を腐敗させる微生物を対象に検査するのであれば,
希釈液や培地の塩濃度やpHを, 梅干と同じにする必要があると考えられます。
【質問者からのお礼】
ご指導ありがとう御座いました。現在も, 私共ではいまだに酵母菌に悩まされております。回答者の10年前のご研究内容に興味がありますが,
どこかに掲載されていないでしょうか。
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