1.プログラム名
金沢医科大学病院連携施設 精神科専門医研修プログラム(定員 4名/年)
2.専門研修プログラム統括責任者
上原 隆(金沢医科大学・精神神経科学 教授)
3.研修年限
3年間
4.当院指導医数
6名
5.連携施設(4施設)
【連携施設】4施設 石川県立こころの病院、松原病院、桜ヶ丘病院、かないわ病院
6.研修プログラムの特徴・概要
当病院の精神科病棟は、閉鎖病棟(24床)解放病棟(12床)と 観察室(保護室2床)からなる36床のベッドを有し、難治例や身体合併症例も含め、あらゆる精神科領域の疾患に対応しています。専攻医は入院患者の主治医となり、指導医のサポート体制の下、看護、心理、作業療法を含むリハビリテーション、薬剤部、地域医療連携部、栄養部の各領域と連携し、各種精神疾患に対し、生物学的検査・心理検査を行い、生物-心理-社会的モデルに立脚した薬物療法・精神療法と環境療法を組み合わせ、最善の治療を学んでいきます。 連携施設である石川県立こころの病院、松原病院、桜ヶ丘病院、かないわ病院は金沢市北部から能登半島南部に位置しているため、当大学では金沢市はもとより能登地域も含めた広い範囲での精神科医療に携わることができます。それぞれ認知症を含む老年精神医学、 精神科救急を含む急性期精神科医療、精神科リハビリテーションと社会復帰、精神科地域医療といった特色を有しており、専攻医はこれらの施設をローテートしながら幅広く研鑽を積むことが可能です。
7.研修モデル(各年次のローテート例等)
まず、1年目は基幹病院である金沢医科大学病院をローテートし、精神科医としての基本的な知識を身につけます。標準コースとして、2〜3年目には石川県立こころの病院、松原病院、桜ヶ丘病院、かないわ病院を半年または1年ずつローテートし、精神科救急を含む急性期から精神科リハビリテーションにいたるまで症例を通じて経験することが可能です。また認知症症例、児童思春期症例などについても幅広く経験し、薬物療法や精神療法を主体とする治療手技、生物学的検査・心理検査などの検査手法、精神保健福祉法や社会資源についての知識と技術を深めていくことが可能です。これら3年間のローテート順については、本人の希望に応じて柔軟な対応が可能です。さらに、本研修プログラムでは認知症コースおよび児童思春期コースを設けています。この場合、2年目に石川県立こころの病院もしくは桜ヶ丘病院を1年、または2施設を半年ずつローテートし、3年目に認知症コースは石川県立こころの病院を、児童思春期コースは金沢医科大学病院を1年間ローテートし、より専門に特化した研修を行うことができます。
標準コース | ||||
1 | 金沢医科大学病院 (精神医学全般・総合病院精神医学) |
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2 | 松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
かないわ病院 (精神科地域医療) |
県立こころの病院 (認知症) |
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3 | 桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
かないわ病院 (精神科地域医療) |
県立こころの病院 (認知症) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
認知症コース | 児童・思春期コース | |||
1 | 金沢医科大学病院 (精神医学全般・総合病院精神医学) |
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2 | 松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
松原病院 (急性期治療・精神科救急) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
桜ヶ丘病院 (精神科リハビリテーション) |
|||
3 | 県立こころの病院 (認知症) |
金沢医科大学病院 (児童・思春期) |
8.研修内容・方法
専攻医は精神科領域専門医制度の研修手帳に従って専門知識を習得します。幅広い知識の獲得が必要となるため、専攻医は基幹病院または連携病院で、指導医と一緒に患者等を受け持ち、面接方法、診断と治療計画、薬物療法及び精神療法の基本を学び、リエゾン精神医学、精神科救急症例を経験します。院内のカンファレンスやセミナーに参加し、受け持ち患者の症例検討を行ったり、症例発表を行ったりすることで更なる理解を深め、指導医から自立して診療できることを目指します。 当病院では、豊富な症例経験数に加え、熱意ある指導医による教育を受けられるため、精神科臨床医としての実力を向上させつつ、確実に専門医を獲得することができます。
9.サブスペシャリティ領域との連続性
精神科サブスペシャリティとして、コンサルテーション・リエゾン精神医学、精神療法、児童精神医学、老年精神医学、脳画像診断、薬物療法といった領域があります。 当病院および連携施設では、それらのサブスペシャリティ領域を広く網羅しているため、それぞれの専門家を目指した研修を行うことも可能です。
10.研修に関するお問い合わせ先
担当者 木原 弘晶(医局長) 電話番号 076-286-2211(内線 23437) E-Mail psychiat@kanazawa-med.ac.jp