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Aquaporin 1遺伝子修飾骨髄由来間葉系幹細胞を用いたステロイド誘発性大腿骨壊死の予防

上田シェーマ

 現代医療においてステロイドは多くの難治性疾患に対する切り札である。その使用を妨げる最大の副作用であるステロイド誘発性大腿骨壊死に対して、骨髄由来組織幹細胞 (BM-MSC)の傷害血管修復機能に着目した新たな予防法を確立し、安全なステロイド治療に向けた補助療法を確立することを研究目的とする。細胞膜形状変化を介した移動能や細胞機能の制御など近年その新規機能が注目されている細胞膜水チャネル分子である aquaporin (AQP)-1遺伝子の修飾により骨障害部への細胞移動、homingならびにangiogenesis- osteogenesis couplingに着目した bone forming cell機能の亢進を利用し、AQP1遺伝子発現修飾 BM-MSCの全身投与による大腿骨頭壊死予防法の確立すると共に、その機序に関し脂質生物学的観点からの検証を目指す。