■ レジオネラ菌属の同定について (その2) | |
【質問】
先の質問[http://www.jarmam.gr.jp/situmon/legionella.html]に回答いただき, ありがとうございました。 菌の濃度の違いというのは, 「遠心分離濃縮法」で検査していると起こりうることでしょうか??? 現在, 通常の「遠心分離濃縮法」を行い, WYO-α寒天培地に100 ml×2枚に塗布後, 5日〜7日間, 37℃の培養庫で培養しています。5日目に確認できるものを, 区画したB-CYEα寒天培地と血液培地に塗布後, 2〜3日同条件で培養し, 判定する方法をとっています。この方法でこれまで3検体を試みましたが, まだ最初のWYO-αの寒天培地にコロニーが確認できない為, 次の段階に進めません。 また検体は, 今は近くのスーパー銭湯などの湯を使っています。採取する際には脱塩素剤を入れ, 24時間以内に検査しています。pHの誤差はどのようにすればよいのでしょうか???今は特にpHの測定などはしていないのですが, 行ったほうがよろしいでしょうか??? お手数ではございますが, またご指導賜れましたら幸いです。よろしくお願いいたします。 【回答】
・pH誤差について
(1) 採取量: 100〜500 ml (最低100 ml)
酸処理の種類については, 0.2M HCl KCl 緩衝液に比べ, 0.1Mクエン酸カリウム・クエン酸緩衝液 (pH 2.2) を濃縮検水に等量加えると検水のpHが 2.5〜2.7となり, 緩衝作用が強く, レジオネラ以外の混在微生物の発育を抑制するため, レジオネラを高率に検出できたという報告もあります。 検水の濃縮法は, 他にメンブランフィルター濾過法, フィルター貼付法があります。上記文献を参考にして下さい。 (琉球大学・仲宗根 勇)
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