■ 献血したら・・・ (その2) | |
【質問】
私も, 先に質問されていました方と同じ通知を受けました[http://www.jarmam.gr.jp/situmon2/kenketsu.html]。「HBc抗体検査の結果が陽性 (HBc抗体価が基準値以上, かつHBs抗体価が基準値未満) の血液を輸血に用いることはできない・・・」ということなのですが, このまま放置していいのでしょうか。医師に相談するとか, ワクチンを接種するとかなどの必要はないのでしょうか。ご教示よろしくお願いします。 【回答】
以前の回答と重複しますが, 一般的に“HBs抗原とHBV-DNA検査がいずれも陰性で, HBs抗体が陽性”であれば,過去にB型肝炎ウイルスに感染したが,現在ではウイルスが排除されて, 治癒した状態と考えます。しかし, HBc抗体陽性の方の中に, ウイルスが身体から完全には排除されず, 極微量の増殖が続いており, HBs抗体によってウイルスが沈静化している方もいます。赤十字血液センターでは, HBc抗体陽性の方の中にこのような事例があることから, ウイルスの遺伝子検査が陰性であっても“HBc抗体陽性で, HBs抗体が基準値以下”の方の血液は, 念のため, 輸血に用いないことにしているのです。 ではHBc抗体陽性の方が肝炎を発病する可能性についてですが, HBc抗体陽性の方でウイルスが再燃するのは, 例えば臓器の移植などで免疫抑制剤を大量に使用したり, 免疫力が極端に落ちている状態に限られます。従って, 通常の生活を送っておられる方が肝炎を発病する可能性は極めて低いと考えます。またHBs抗体は, 抗体価が低くても, とにかく“陽性”であればワクチンを接種する必要はなく, 年一回の定期健康診断で健康管理を行えば充分だと思います。 (琉球大学・屋嘉比 静子)
【質問者からのお礼】
ご丁寧な説明をありがとうございました。安心いたしました。 [戻る] |