■ 細菌検査の検出限界について | |
【質問】
(1) 細菌検査を行い, 例えば標準寒天平板培養で検査をし, その結果を表す際に「<30」とか, あるいは「0×10」とかの表現があります。この場合「<30」というのは検出限界という考えの下に表現していると思いますが, この“検出限界”とはどういう意味でしょうか??? (2) “検出限界”としてよく, 大腸菌やサルモネラとかの結果を表す際に「<10」という表現がありますが, これも“検出限界”と考えてよいのでしょうか??? 【回答】
平板培地に1個のコロニーが観察された時を想定して, 元々の原材料中での菌濃度を計算してください。その菌濃度が検出限界となります。検出限界以上の菌濃度では1個以上のコロニーが観察されますし, 検出限界未満の菌濃度では平板培地にひとつもコロニーは観察されません。液体培地でも同じで, 濁った試験管培地には1つの菌細胞が存在したと仮定して, 元々の原材料中の菌濃度を計算し, 検出限界とします。大腸菌でも, サルモネラでも, 菌種を問わず, 同じ考え方です。 (琉球大学・山根 誠久)
【質問者からのお礼】
ありがとうございました。 [戻る] |