06/10/10
■ 生菌数の測定について
【質問】
 食品メーカーに勤務し, 製品や原料の品質検査で微生物検査を実施しています。平板塗末培養による生菌数測定についてお教えください。

 塗沫サンプルは10倍希釈したものを100μl塗沫しています。3検体をそれぞれ1枚ずつ培地へ塗沫し, 平均値を出して検査サンプルの結果としています。菌数の測定の仕方はコロニーカウント数が以下の事例のような場合どのようになるのでしょうか???

例1) 3連の結果 (1) 0個 (2) 2個 (3) 5個
 (答え) 233/gでいいのでしょうか???

例2) 3連の結果 (1) 0個 (2) 0個 (3) 2個
 (答え) 66/gでしょうか???

 文献には, 30個〜300個のコロニーのプレートをカウントするとありますが, <300/gという表記を使用しないで菌数の結果を出す場合はどのように結果を出すのが好ましいのでしょうか??? 希釈率を変えて検査をやり直した方がいいのでしょうか??? ご回答の程, 宜しくお願い致します。

【回答】
 食品メーカーの品質検査ということから, 菌数は公的な表記でなくてもよいと考えます。すなわち233/gや66/gです。しかし, 上記の例ですと, 菌数があまりにも低過ぎるため, 菌数のバラツキが大き過ぎると考えられます。希釈率を変えて再検査もよいと思います。食品の種類が記載されていませんが, 混釈培養にすると検査試料1 mlを検査できます。貴社では, 質問者が初代の検査担当者なのでしょうか。もしそうでないとしたら, 上司や先輩に聞くことや, 過去の記録を見ることにより, 貴社のやり方で記録を続けることをお勧めします。検出した菌種も調べていくこともお勧めします。もし, 初代の検査担当者でしたら, 貴社の食品に適合した検査方法の作成 (サンプリングから結果報告まで) から作業を始めてください。また, 過去の質問箱も参考にしてください[http://www.jarmam.gr.jp/situmon2/seikinsu-santei2.html]。

(日水製薬・小高 秀正)


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