09/01/15, 20
■ オートクレーブ後の寒天培地の溶解状態での保管 (その2)
【質問】
 いつも拝見して勉強させて戴いております●●食品の品質管理課の■■と申します。主に珍味 (するめ類) の品質管理をしております。

 「オートクレーブ後の寒天培地の溶解状態での保管[http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/auto-clavego.html]」を読みまして質問させていただきます。

 以前の会社では, PDAなどの培地をオートクレーブに掛けてそのまま冷却し, 固まった状態で保管して使用時に湯煎して使用しておりました。また, 一部はシャーレに流し, 生培地を作って保管して使用していました。回答中に“一般にオートクレーブ滅菌を終了した培地は, 50℃前後まで冷却した後, 直ぐプレートに分注するのが常識です”とありました。現在はその方法を採っておりますが, 培地調整に時間を要するので, “一度に大量に作り置き”をするよう検討しておりました。市販の湯煎培地のように, 作り置きは出来ないのでしょうか??? 溶解状態を維持するための連続加熱だから避けたほうがいいのでしょうか??? 教えてください。

【回答】
 実験室で培地を一度に大量に作り置き, 冷蔵保存し, 使用する前に湯煎で溶解, 分注することは可能です。その時は“培地を小分けして保存”し, 使用する量だけを加熱溶解することを薦めます。繰り返しの固化と溶解は, 培地劣化の原因になります。しかし, 冷蔵保存でも期限があります。培地の質および無菌状態を保つためには, なるべく長期保存をしないほうがよいです。普通, 市販品の保存期間は2_3ヶ月でしょう。

 また, 溶解状態を維持するための連続加熱は避けたほうがよいです。

(テクノスルガ・ラボ 立里 臨)


【質問者からのお礼】
 ありがとうございます。安心しました。約2週間以内で消費できる程度, 自社で作り置きして使用するようにします。


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