08/11/21
■ CD (Clostridium difficile) トキシンA迅速検査について
【質問】
 ●●県の病院に勤める臨床検査技師の■■と申します。質問させていただきたいのですが, CDトキシンA迅速検査を院内で行っているのですが, 抗菌薬の中止や除菌治療を行った際に, どのくらいの期間で迅速検査が「陰性」になるものでしょうか。また, 偽陰性の可能性があった場合, その原因で考えられるものは何でしょうか。お答え頂ければ幸いです。

【回答】
 既にこの「質問箱」のQandAで回答しています[http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/c-difficile-innai.html]。参照してください。回答の基本的な部分は“治療経過をみるための検査”は基本的に必要ありません。なぜかというと, 経験的にC. difficile感染症が回復した後も, 毒素検出陽性や培養陽性が続く症例の存在が判明しているからです

また, 偽陰性はしばしば発生しますと考えられます。C. difficileの分離に比べ, トキシン検出検査は感度が劣ること, 加えて質問者の使うトキシンAのみの検出法では, トキシンA 陰性+トキシンB陽性のC. difficleを正しく診断できないからです。

(琉球大学・山根 誠久)


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