07/06/04
■ イソジン消毒について
【質問】 
 会員でなくても質問可能でしょうか??? 初めて質問させて頂きます。

「イソジン消毒の乾燥」の質疑応答[http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/isodine-kansou.html]を拝見しました。そこで疑問が湧いたのですが・・・今もそうかも知れませんが, 手術の時の消毒は一般にイソジン消毒の後, “時を経ず (時にはまだ濡れている間に) ハイポアルコールで再び消毒して, イソジンの色を消していた”ように思います。何だか逆のことをしているようで不安を感じました。別に問題ないのでしょうか???

 宜しくお願い致します。

【回答】
 イソジンの消毒効果は“遊離ヨウ素”の酸化作用によるものです。ハイポアルコールに含まれるハイポ (チオ硫酸ナトリウム) は遊離ヨウ素を還元して消毒効果を無効にしてしまいます。イソジンを皮膚に塗布した後, 遊離ヨウ素による消毒効果を発揮させるには十分な時間が必要です。イソジンで消毒した後の“色消し”としてハイポアルコールを使う場合には, イソジンによる十分な作用時間をおいてから行わないと, ただ見掛けだけの消毒に終わってしまう可能性があります。

(日本ベクトン・ディッキンソン・小林 郁夫)


【質問者からのお礼】
 早速の御回答, 誠に有難う御座います。膨大な数の質問への回答がまだという中で, こんなにも早くお返事が頂けるとは思ってもいなかったので, 驚くとともに本当に感謝申し上げます。小生は半年の間, 病院の麻酔科で研修を受けましたが, 手術前の消毒でいつも“イソジン+ハイポ”だったので気になって質問させて頂きました。“イソジン+ハイポ”でも, その間の十分な時間が「イソジン消毒の乾燥」の中にあった1〜2分であれば, 処置にかかる手間の時間として, それぐらいはかかっていたかなとも思います。今後手術を担当する外科医や麻酔科の友人に, 正しい消毒の手順について議論していきたいと考えております。有難う御座いました。


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