09/01/28
■過酢酸耐性菌, Paenibacillus chibensisについて
【質問】
 お世話になっております。飲料関係の用水殺菌に関連するものです。

 昨今, Paenibacillus chibensisと言う過酢酸耐性菌が注目されているようですが, 詳細の情報を知りたくて質問させていただきました。

・どのような環境から由来するものなのか?
・工場内で落下菌をサンプリングしたものから抽出する方法
・何故, 過酢酸にも強い耐性を持つのか, 等

 その他にもどのような情報でも結構です。ご教示頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。

【回答】
 Paenibacillus chibensisの過酢酸耐性の情報に関しては, 回答者は確かな情報を見つけることができません。Paenibacillus chibensisは芽胞を形成する細菌で, 普通に環境中に存在していると推測されます。落下菌のサンプリングからは, 普通寒天培地を用いて, 37℃の好気培養で培養ができると考えます。文献によると, Paenibacillus chibensisはグラム陽性桿菌で, 菌体よりやや大きめな卵円形芽胞を形成します。普通寒天培地上では茶色がかった黄色のコロニーを形成します。生育温度は10℃_50℃, pHは4.5_9.0で, 2%NaClおよび0.001%lysozyme含有培地でも生育します。

また, 以前にも過酢酸に関しての回答がこの「質問箱」にありますので参考にしてください[http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/kasakusan.html]。

(テクノスルガ・ラボ 立里 臨)


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