06/11/02
■ HBs抗体価と追加ワクチン接種
【質問】
 当院は開院3年の新しい病院です。来年度より職員のHBs抗体の測定を定量化することとしました。現在, ワクチンにて抗体を作った職員はいないのですが, 抗体が“自然陽転”した職員でも, 抗体価が10 mIU/ml未満になった場合, ワクチンにて抗体を作った場合と同様に“追加ワクチン接種が必要なのでしょうか”。自然陽転とワクチンによる陽転とは違うように思うのですが, 如何でしょうか。

【回答】
 HBs抗体陽性者は, B型肝炎ウイルス (HBV) 感染既往者とワクチン接種者の場合があります。HBV感染既往者ではHBVの再感染はないと言われていますので, 抗体価が10 mIU/ml未満になっても追加ワクチン接種の必要はありません。

 感染既往者とワクチン接種者の鑑別にはHBc抗体を測定してください。感染既往者はHBc抗体陽性でワクチン接種者では陰性です。関連する質問と回答も参照してください。
http://www.jarmam.gr.jp/situmon2/hbv-vaccine4.html
http://www.jarmam.gr.jp/situmon2/hbc-ninpu.html]など。

(アボットジャパン・中島 俊彦)


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