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南部優介・向井清孝・上原尚子3名の研修医が舳倉診療所(西岡所長)でへき地医療研修を学びました。医師一人で島民を守る精神や責任感を現場で感じ取ってもらいました。

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<概説> 初期臨床研修におけるへき地・離島医療

プライマリ・ケアを重視する初期臨床研修において、へき地・離島医療の現場は、その目標達成のために最も適した現場のひとつである。地域に根ざして医療を行っているへき地・離島医師と患者の関係に学ぶところは多いし、看護師、保健師、介護職員、事務職員などと連携しながらチーム医療を学び、自己の研修が困難な中で、現実的な問題解決能力を持つ指導医のもとで研修ができれば、経験目標の大部分はへき地・離島医療の現場で学ぶことができる。安全管理についても、大病院での部分的な安全管理の研修でなく、小さいながらも施設全体をカバーするような広い視点での安全管理についての研修ができる。症例提示についても、中核病院の医師への紹介の際に最もよくトレーニングできる。大病院で紹介患者ばかりを受ける状況では、現場で使える症例提示の力はなかなか身に付かない。社会の中での医療という視点も、大病院よりもはるかに実感しやすい立場にある。こうした状況を考えると、初期臨床研修におけるへき地・離島医療医師の役割はきわめて大きい。さらにへき地・離島医療の現場で、指導医が質の高い研修を提供できれば、研修医にとってよい研修になるだけでなく、将来のへき地での医師不足の解消につながるかもしれない。