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新年のご挨拶 (能登北部地域医療研究所 所長 中橋 毅)

皆様、新年あけましておめでとうございます。昨年の漢字は、いろいろな出来事を反映して「災」となりました。いくつかの災害による困難もありましたが、「災い転じて福と成す」との意味も込めての昨年の漢字と聞いておりますので、今年は皆様にとって福多き一年となることを願っております。

さて、当研究所も今年は9年目となり、ここまで長く継続してこられたのも皆様のおかげと心より感謝申し上げます。昨年も全国から多くの医学生や研修医が穴水町に来て学んでいきました。また、恒例となっている「あなみず地域医療塾」も例年通り好評のうちに終えることができました。昨年の医療塾のテーマは「お薬」で、お薬の飲み忘れの問題やポリファーマシー(お薬の数が多くなってしまうこと)の問題を取り上げ、参加者全員で考えました。このように毎年多くの方々が穴水に学びに来られるようになりました。

能登には世界農業遺産に登録された「里山里海」の暮しがあります。また、昨年は「あまめはぎ」や「あえのこと」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。このような日本の伝統的な暮らしを支えている地域医療を学びに来る医学生や研修医の皆さんには、是非能登の暮しを体験するところから始めていただきたいと思い始めています。

最近は、医学教育のカリキュラムや専門医育成プログラムにおいても地域での経験がより重視される方向に変わってきていますので、これからも多くの方々が穴水に学びに来られると思います。その方々に、より多く穴水のことを知っていただいて、社会に貢献できる医師に成長していってもらいたいと思っています。

また、その一方で医学教育を行う環境が整っていく中で、地域の医療水準も向上するものと考えています。このことが、さらに皆様の健康の維持・増進に大きく貢献できることを心から望んでいます。

今年も皆様にとってさらなる飛躍の年となりますよう祈念申し上げます。

 

2019年 元旦  金沢医科大学 能登北部地域医療研究所  所長  中橋 毅