08/10/07
■ 乳酸菌の発育を抑制したい
【質問】
 食品会社の検査室に勤める●●と申します。いつも参考にさせていただいています。

 質問なのですが, 先日ヨーグルトの検査で一般細菌が当社規定量を超えたのですが, “それは乳酸菌だから問題ない”と言うことになりました。乳酸菌の検査は常時していなく, 標準寒天培地に×100でカウントできる大きさのコロニーを一般生菌数とすると言う基準の下にカウントしていたのですが, カウントミスだといわれ・・・。常時乳酸菌を検査できる状態ではなく, 乳酸食品では一般生菌数も基準にはないので, 乳酸菌が規定量あれば問題ないといえばそうなのでしょうが, 一般生菌が出る場合は洗浄不良の場合があるもので無視できません。そこで, 乳酸菌を抑制してその他の菌をわかりやすくカウントできる方法はないでしょうか。よい方法があれば教えていただきたいです。お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。

【回答】
 大変難しい問題です。皆さんお困りのようで, 過去にも似たような質問が寄せられていますので参考にしてみてください。

http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/nyusankin-contami.html
http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/nyusankin.html
http://www.jarmam.gr.jp/situmon2/hakkounyu.html

 また製品への汚染確認が目的のようですが, 主な汚染菌は何でしょうか??? グラム陽性菌???, グラム陰性菌???, 芽胞菌??? 例えばグラム陰性菌が主であればマッコンキー寒天培地の様なグラム陽性菌を抑制する培地を併用して検査するのもよいかもしれません。また集落形状を確認するのであれば, 標準寒天平板に塗抹培養してみるのもいいかもしれません。混釈培養よりも集落形態に特徴が出やすくなります。

(栄研化学・竹下 康之)


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